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立体的な花の洪水、エキセントリックフェミニン【ロンドンウィメンズ2日目】

FASHION HEADLINE / 2014年11月26日 19時30分

ホリー・フルトン15SSコレクション

ロンドンファッションウィーク2日目の9月13日、各ブランドが15SSウィメンズコレクションを発表した。

様々なアーティスト、特にダンサーのマーガレット・モリスにインスピレーションを得たという「ホリー・フルトン(Holly Fulton)」は、フォークアートと幾何学柄を組み合わせたモノトーンのドレスで幕を開けつつ次第にカラフルになり、クリスタルをふんだんに使った立体的な花の数々がドレスの袖や透けるオーバースカートに載せられた。前後にたっぷりとタックを取ったテントラインのドレス、50年代を思わせるシャツドレス、60年代風のサックドレスにそれぞれ花やグラフィカルなパターンが踊った。



同じく立体的に盛り上がる花をたっぷり使った「ハウス・オブ・ホランド(House of Holland)」は60年代末から70年代初頭頃のロックグルーピーがテーマ。ショー開始前の会場にはアメリカンロップバンド「ドアーズ(The Doors)」の曲が流れ、ショーBGMは「ディープ・パープル(DEEP PURPLE)」「レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)」「ジミ・ヘンドリックス(James Hendrix)」へと続く。ロックが産業化する以前、ロッカー達がやりたい放題し尽くしていた時代の音楽に乗って登場するのは、ダークトーンのスエードをパッチワークしてフリンジを付けたジャケット、長めのスエードのフレアスカートや、スーツとシャツで2種類の花柄をミックスした70年代シルエットのパンツスーツ、立体的なスパンコールの花が踊るミニスカート、辞書から「グルーピー」の項を抜き出してプリントしたTシャツなど。スパンコール、ラメ、メタリックレザーをたっぷり使って、ぎらぎらのコレクションとなっている。その時代を過ぎてから生まれた(ヘンリー・ホランドは83年生まれ)世代が、グルーピーのパワーを彼らなりに解釈した結果生まれたコレクションであるが故に、意図しないパロディともなっている。そのことが、単なるレトロ趣味に終わらない、今のティーンエイジャー達へのアピールとなるのだろう。



「フランス的な遊び心あふれるフェミニティへの讃歌」を謳い、これまでになくフェミニンでエレガントさすら漂わせるコレクションを見せたのは「J.W.アンダーソン(J. W. Anderson)」。フィット&フレアのミニドレス、ニットにワイドパンツ、襟なしのゆったりしたコートなど、アイテムを並べると、ごく普通にラグジュアリーなコレクション風になる。ただし、ドレスにはアシンメトリー気味なレザーのコルセットトップが乗せられ、ニットには前身頃だけ、キャミソールがくっついている。コートのボタンは巨大で中心に向かってサイズがグラデーションを描く。幅広ブリムのサンハットは真っ黒なレザーで作られ、肘の下まであるくしゅくしゅの黒いレザー手袋と合わせられる。マリン風のパンツは、通常ならフロントにある2列のボタンによる開きがヒップ部分に付けられ、座ったらボタンがお尻に食い込みそうだ。「クロスジェンダー」を標榜し、一風変わった服を作ってきたアンダーソンならではの、エレガントなフェミニンさへのパロディとも受け取れる。

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