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欧州組15人中11人が週末プレーせず…ハリル「先発じゃないからサヨナラとは言えない」

ゲキサカ / 2016年9月29日 20時52分

9月1日のUAE戦はFW本田圭佑のゴールで先制するも逆転負けを喫した

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は29日、都内のJFAハウスで記者会見を行い、10月6日のW杯アジア最終予選・イラク戦(埼玉)、11日の同オーストラリア戦(メルボルン)に臨む日本代表メンバー26人を発表した。

 苦渋の決断だった。26人のリストのうち欧州組は15人。9月のW杯アジア最終予選・UAE戦(1-2)、同タイ戦(2-0)で選出した14人全員を引き続き招集し、新たにGK川島永嗣(メス)も名を連ねた。「海外組がたくさんいて、12人ほどが先発で出ていない。今回のリストは本当に難しかった」。指揮官がそう認めるように、大多数の欧州組が所属クラブで苦しんでいる。

 今回招集された欧州組のうち、週末のリーグ戦に先発したのはFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)、FW浅野拓磨(シュツットガルト)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、DF酒井高徳(ハンブルガーSV)の4人のみ。FW本田圭佑(ミラン)、FW岡崎慎司(レスター・シティ)、FW武藤嘉紀(マインツ)、MF香川真司(ドルトムント)、MF清武弘嗣(セビージャ)、MF長谷部誠(フランクフルト)、DF長友佑都(インテル)、DF吉田麻也(サウサンプトン)、DF太田宏介(フィテッセ)の9人はベンチ入りも出場機会がなく、FW宇佐美貴史(アウクスブルク)と川島はベンチ外だった。

 しかし、所属クラブで出場機会に恵まれていないからといって、日本代表チームからも外すわけにはいかなかった。「15人ほど海外組がいて、先発で出ていない選手がいる。普通の基準でいけば(代表には)呼べない。川島、長友、吉田、長谷部、香川、清武、本田、岡崎、宇佐美、武藤。そういう選手を外してしまうと、だれを代わりに呼ぶのか。かなり難しい。だからそのような選択はなかなかできない」。露呈した“欧州組依存”の現状。試合に出ていない欧州組より、試合に出ている国内組を選ぶ考えは――。そんな質問にも指揮官は頑なに首を振った。

「まだまだ海外で行われているフットボールと日本で行われているフットボールには歴然とした差がある。特にフィジカル面でそうだ。そこも考慮に入れないといけない」。ハリルホジッチ監督は手元の資料を掲げ、報道陣に向けて言った。「少しみなさんに紹介したい。これは私が就任してからのチームの走行距離だ」。資料は横に伸びた棒グラフが縦に並んでおり、その長さが試合ごとのチーム全体の走行距離だという。上から順に棒グラフは短くなっており、一番下の最も短い試合が昨年8月に行われた東アジア杯での試合だった。

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