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移動映画館で、日本のサッカーアニメを上映「プレイキション村」=CATiC

Global News Asia / 2015年5月5日 7時21分

『ゆうとくんがいく』教室での上映風景(はちどりスクール、プレイキション村(撮影CATiC)

 2015年5月4日、カンボジア農村部の子供たちに、映画を届ける活動をしている日本の特定非営利活動法人CATiCは、長友佑都選手が監修したサッカー映画『劇場版ゆうとくんがいく』(クメール語吹き替え版)を、シェムリアップから、車で90分のプレイキション村「はちどりスクール」とPri Kranh村「サバーイスクール」で上映した。

 はちどりスクールは、「微力だけど無力ではない」を合言葉に、カンボジアを支援がいらない国にすべく奮闘しているNPO法人はちどりプロジェクトが建設した学校。

 田園風景が広がるのどかな農村にあるプレイキション村だが、地元で収入を得るのが困難な親達が子どもを伴ってタイへ出稼ぎに行き、学校に通えなくなるという問題があった。その課題を解消すべく、はちどりプロジェクトは村の中に紙すき工房を建設し、雇用の機会を増やしている。

 CATiCは2014年もはちどりスクールで上映を実施しており、映画を観た少女の一人は、「希望が変わった」と新しい夢を見つけた。

 今回、はちどりプロジェクトは、CATiCの映画上映にかかる資金集めに協力。作業所で製作しているミサンガ(手芸の組み紐)の売り上げの一部をCATiCに寄付した。はちどりスクールに映画を見に行くツアーを企画するなど、子どもたちのために移動映画館を呼ぼうと奮闘した。

 現地に駐在するNPO法人はちどりプロジェクト理事の西館真衣さんの呼びかけで、この日子どもだけでなく、作業所で働く親も一緒に映画を鑑賞した。

 蒸し暑い教室で、子どもたちは汗いっぱいになっても、真剣なまなざしでスクリーンを見つめていた。

 上映後に、株式会社フォワード提供のサッカーボールを寄贈すると、子どもたちは映画に出てきたサッカーボールに触れられると大喜び。

 最後に、西館さんから、CATiCの山下龍彦さんと矢倉裕也さんにお礼状が贈られた。

【カンボジアンタイガーFC / Cambodian Tiger FC】
株式会社フォワードが運営するカンボジア・プノンペンを本拠地とするプロサッカークラブ。2015年3月1日から活動を開始し、2015年カンボジア・リーグ(Cリーグ)に参加予定。木原正和、吉原正人、ソク・チャンラスメイ、スオン・ビラックをはじめ日本人選手4名、カンボジア人選手18名が所属している。

【上映作品概要】
タイトル:劇場版 ゆうとくんがいく
ストーリー:セリエAのインテル・ミラノで活躍するサッカー選手・長友佑都が監修を手がけ、自身をモデルにしたキャラクター、ゆうとくんの成長をコミカルに描いたショートアニメ「ゆうとくんがいく」の劇場版。イタリアのプロチームに所属するゆうとの前に、強力なライバルが出現。さらなる成長を求めて修行の旅に出たゆうとは、レジェンドと呼ばれる伝説のサッカー選手による指導を熱望する。ところが、なぜか地元在住の不思議な老人からサッカー指導を受けるハメになり・・・・。
上映時間:53分
監修:長友佑都
監督:ヒグチリョウ、太田和彩

【特定非営利活動法人CATiC(Create A Theater in Cambodia)】
「カンボジアに映画館をつくろう!」プロジェクト実施団体。上映の許諾を得た日本のアニメ映画をクメール語に吹替え、カンボジアの電気がない地域に住む子どもたちへ届けている。上映機材と発電機を持ち込み会場を設営し、映画を通じて子ども達に夢を届ける「移動映画館」事業を主に行う。ミッションは、「生まれ育った環境に関係なく、子どもたちが夢を持って自分の人生を切り拓ける世界をつくる」。
【編集 : 高橋大地】

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