【ミャンマー】幻のナガ族巨大遊具を復活、ロープで空中回転 録音技術者の井口さん
Global News Asia / 2017年2月12日 9時0分
2017年2月12日、ミャンマーの民族音楽や風俗などを記録している録音技術者の井口寛さんが、ナガ族の巨大な伝統的遊具「ガイキュー」の制作の作業の記録に成功したことがわかった。高い丸太の間に張ったロープで鉄棒競技のように回転するなどして遊ぶガイキューはナガ族の伝統的な遊具。農作業が順調に進むように祈る魔よけの意味があったという。しかし、数十年前にキリスト教や仏教の普及とともにすたれていった「失われた遊び」といえる。井口さんはこのほかにも、昨年に12メートルある丸太をくりぬくナガ族の巨大太鼓の製作現場の撮影を敢行。写真集を出版している。
井口さんは今年1月、ミャンマー西部のザガイン州のナガ族の村を訪れてガイキューの存在を知り、製作を依頼した。長さ15メートルの丸太をジャングルから切り出し、3本をまとめて垂直に建てる一方で、その頂点からトウで編んだロープを伸ばす。ロープのもう片方には1メートルほどの丸太約10本を円錐型に組んでおり、ロープが斜めに張られる形だ。ピンと張られたロープにぶら下がって飛び跳ねるほか、ロープを股にはさんで空中でくるくると回って遊ぶ。
現在ではこの遊具がある村は珍しく、井口さんは「村の年配の人は空中回転するなどガイキューを巧みに使いこなしていたが、若い世代は遊び方を知らなかった。伝統文化が滅びつつある」と危機感をあらわにしている。井口さんが撮影した映像や写真などの資料は、文化人類学的にも貴重だといえる。ナガ族は、インド東部やミャンマー西部に住むモンドロイド系の民族。古くは首狩りの習慣があり、勇猛さで知られる。
【執筆 : 北角裕樹】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
冬の北海道モール温泉と美食の旅!アイヌ文化の体験・人気温泉宿「界 ポロト」滞在レポートも必見
ハルメク365 / 2024年3月21日 21時0分
-
料理通じて「ロヒンギャ」の今を知って 日本に逃れた女性、異文化理解や偏見解消願い
共同通信 / 2024年3月20日 8時3分
-
ミャンマー「解放区」の実像:3年前のクーデターの勢いが衰えた国軍に立ち向かう武装勢力の姿
ニューズウィーク日本版 / 2024年3月18日 16時43分
-
世界最長のロープウェイからの眺めが絶景で刺激的! 「すごい映像だ」「乗りたい」と反響【ボリビア】
ねとらぼ / 2024年3月15日 20時0分
-
「キッズランドUS 兵庫伊丹店」オープン - セルフ写真館や回転遊具も
マイナビニュース / 2024年3月14日 19時1分
ランキング
-
1習近平氏「欧州はパートナー」 米にらみ接近、独伊首脳ら招待へ
共同通信 / 2024年3月27日 21時20分
-
2エスカレートする中国の暴力──放水銃を浴びる船内映像をフィリピンが公開
ニューズウィーク日本版 / 2024年3月27日 19時35分
-
3ガザ地区 支援物資求め海へ…12人が溺死 最南部ラファは”人間の尊厳が奪われた世界”
日テレNEWS NNN / 2024年3月27日 19時45分
-
4ICC、世界4か所に「地域事務所」検討…アジア候補地は日本有力
読売新聞 / 2024年3月28日 6時54分
-
5「ネットいじめ」、子どもの6人に1人が経験…WHO「緊急対策が必要」
読売新聞 / 2024年3月28日 13時39分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください