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山本祐ノ介さん指揮するミャンマー交響楽団、ヤンゴンで満月コンサート

Global News Asia / 2017年2月16日 11時30分

コンサートはオフィスビルの中庭で開催(ヤンゴン、撮影:北角裕樹)

 2017年2月11日、指揮者の山本祐ノ介さんや妻でピアニストの小山京子さんらが指導するミャンマー国立交響楽団が、ヤンゴンのオフィスビル「プライムヒル・ビジネススクエア」の中庭で、初の屋外コンサートを開催した。ビルを運営する千代田化工建設現地法人のチヨダ&パブリックワークスが主催した。

 山本さんの指揮のもと、同楽団はベートベンの交響曲第三番「英雄」や、モーツァルトの「フィガロの結婚」を演奏。ビルマの竪琴に使われた「埴生の宿」の優しい調べが満月の下に流れると、ミャンマー人や日本人の観客がうっとりと聞き入っていた。

 同楽団は、2000年代初めに発足したが、2004年に後ろ盾だったキンニュン首相(当時)が失脚すると同時に事実上の活動停止に追い込まれた。当時から参加していた楽団メンバーは、「活動できない時代もあったけど、私は音楽家だからあきらめなかった」と話す。

 こうして長い間活動ができずに演奏技術が錆び付いた楽団員を奮い立たせて、再び一流の交響楽団としようと奮闘するのが山本さんだ。今では国際交流基金などの支援を得て、こまめにヤンゴンに足を運んで楽団を指導する。山本さんは「こういった演奏の場があることが重要だ」として、今後も積極的なコンサート開催を目指すという。
【執筆 : 北角裕樹】

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