【ホンダ ステップワゴンモデューロX 試乗】峠道の下りが楽しい!ミニバンらしからぬ走りが◎
&GP / 2016年12月2日 20時0分
【ホンダ ステップワゴンモデューロX 試乗】峠道の下りが楽しい!ミニバンらしからぬ走りが◎
テールゲートに横開きのドアを設けた“わくわくゲート”が注目を集めるホンダの「ステップワゴン」ですが、初めて試乗した時から「これは足回りを固めたら面白いかも…」と思っていました。
ミニバンでありながら、車体の剛性がすごくしっかりしているので、サスペンションを少しハードに引き締めたら、スポーティな走りを楽しめそう、と感じたのです。そして、その期待どおりの新バージョンがリリースされました。それが「ステップワゴン モデューロX」です。
■一般道でも感じられるエアロパーツの効果
モデューロXは、足回りやエアロパーツなどのカスタマイズ部品を量産過程で装着し販売する、いわばホンダ純正のカスタムコンプリートカーのようなブランド。これまでにも「N-BOX」や「N-ONE」でモデューロXバージョンが販売されており、今回のステップワゴンは第3弾となります。
今や伝説のチューニングカー漫画『よろしくメカドック』とコラボしたプロモーションでも話題になりましたが、ステップワゴン モデューロXを実際に走らせてみて感じたその完成度も“メカドックチューン”の名に恥じないものでした。
ベースモデルから変更されているのは、足回りでは専用のサスペンションと17インチアルミホイール。エクステリアでは専用のフロントグリル&エアロバンパー、ビームライトとLEDフォグライト、それに、リアのロアディフューザーとエンブレムも専用品となっています。個人的には、「X」の文字をかたどったフロントグリルのデザインが、ややおとなしめのステップワゴンの純正グリルより迫力があって好みです。
インテリアでは、モデューロXのロゴが入ったシート、本革巻きのステアリングホイールとセレクトレバー、ピアノブラック調に仕上げられたインパネのミドルパッドなどが専用品。さらに、9インチのインターナビ対応カーナビ(専用のオープニング画面付き)、ドライブレコーダー、ETC2.0車載器などが搭載されています。
チューニングによってブラッシュアップが図られているのは、4輪の接地感と路面トレース性能、それに、エアロパーツによる直進安定性です。このうち、足回りの性能向上は、走り出してすぐに感じられました。車高は、ステップワゴンの「スパーダ」グレードと比較して15mm落とされ、サスペンションはバネレートと減衰力を変更している、とのことですが、交差点を曲がるだけでも4輪がしっかりグリップし、どこをとおっているのかが伝わってくる感じ。それでいて、ガチガチに固め過ぎて、路面の凹凸を拾ってしまうような挙動は皆無です。フロントのバネレートについては、スパーダに比べて弱くする方向に振っている、とのことですが、それが功を奏している印象。
そして、圧巻だったのは、試乗コースに組み込まれたタイトな峠道を走った際の楽しさでした。ややRの大きいコーナーを曲がりながら登っていくルートでも、その性能の高さから、ミニバンであることを忘れてついついアクセルを踏み込んでしまいましたが、真骨頂は、小さなコーナーが連続する峠道の下り。次から次に右へ左へと切り返しながら下っていく道なんて、ミニバンで走っても楽しいわけがないようなルートですが、実はそんなルートが一番楽しめたのです。
4つのタイヤが今どこをとおっているのか、どのタイヤにどれくらい荷重がかかっているのかがきちんと伝わってきて、車体がヨレることなくタイヤを地面に押し付けてくれるので、全く不安なく、そして楽しく下ることができました。峠道が終わり、高速道路に入った時は、ちょっと残念な気持ちになってしまったほど、です。
そして、高速道路においても、専用エアロパーツの効果により、優れた直進安定性を発揮してくれます。迫力あるデザインのフロントグリルは、実は見た目だけでなく、そこから取り込んだ空気を車体の下面に流し、車体のリフトバランスを高める効果も。リアのディフューザーもその空気を整流することで、車体下の中央に速い空気の流れを作り出し、こちらも車体がリフトするのを抑えています。
直進安定性が高いといっても、レーンチェンジなどでステアリングを切った際の反応は、スムーズそのもの。そして、一般道を40~50km/hで走っている時にもその恩恵を感じられます。いい方は難しいですが、無駄な抵抗がなくスムーズに走れて、なおかつ安定感が高まっているという印象です。
エンジンパワーを上げたり、むやみに足を固くしたりして日常で乗りにくくしてしまうのではなく、高速や峠道ではもちろん、いつもとおる交差点でもクルマが意のままに動いてくれるのを感じられるチューニング。“メカドック”とのコラボにふさわしい完成度だと感じました。
ちなみに価格は366万5000円。ステップワゴンのスパーダ クールスピリットが299万円ですから、専用の足回りに内外装、9インチのカーナビやドラレコまで付いてのこの価格は、むしろ安いといえるかもしれません。
<SPECIFICATIONS>
☆モデューロX
ボディサイズ:L4760×W1695×H1825mm
車重:1700kg
駆動方式:FF
エンジン:1496cc 直列4気筒 DOHC ターボ
最高出力:150馬力/5500回転
最大トルク:20.7kg-m/1600〜5000回転
価格:366万5000円
(文/増谷茂樹、写真/岡野朋之)
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