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【シリア拘束邦人】男性ブログから読み取れる事件の「真相」

TABLO / 2014年8月21日 21時0分

写真

「イスラム国」兵士に尋問される湯川遥菜さんらしき男性。

 

 シリアで日本人男性が拘束された。拘束したのはイスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」とみられる。男性と一緒に行動をしていたシリア反体制派「イスラム戦線」のメンバーがメディアに提供したパスポートによると、男性で名前は「湯川遥菜」と書かれていた。政治家とのつながりもあったようだが、この女性っぽい名前と男性であることのギャップも話題を読んでいる。

 男性が設立したのは民間の軍事会社。ホームページによると、社名は「ピー・エム・シー株式会社(Private Military Company)」(東京都江東区)。男性は同社のCEOだ。業務内容は、国際民間軍事事業、海上護衛、紛争地域等での護衛などとなっている。ブログには14年5月7日付のエントリーがある。

「シリア内戦視察(紛争の世界)」とのタイトルで、「今回の戦地でのエピソードは短い期間だけどもかなり毎日の内容が濃く、5~10話ぐらいに分けてブログを書こうとしよう」とあり、武器の試射をしていたところや、遺体を確認している動画などが貼付けられている。

 政治家とのツーショット写真をFacebookに掲載していることも注目を浴びる理由だが、もう一つ、男性なのに「はるな」という女性を連想させる名前も話題だ。

「はるな」という名前は、明治安田生命が発表した「赤ちゃんの名前ランキング」では、近年では人気だ。ただし漢字は「陽菜」だ。ここ数年は1位か2位。2012年の2位。11年度は1位が、10年度は2位、8、9年度は1位(ただし呼び名で「ひな」を含む)。AKB48の小島陽菜の人気によるものだろうか。

 改名のヒントになるのは、自殺未遂経験にあるようだ。「ちょっと珍しい自殺経験」( http://ameblo.jp/yoshiko-kawashima/entry-11678839529.html )と題したエントリーでは、以下のようなことが書かれている。

 恐らく2007年~08年頃かと思う。以前も触れたが、2005年頃、僕はある人に陥れられ全てを無くしてしまった。その挫折感から自殺したのだが、無念さや未練、挫折感が強く有った時は逆に死ねなかったね。(言語に絶する)

 どんな理由であれ、社会的地位に居れば他人のせいでも、全て自己責任になる。管理責任とか責任が重く大変なんだ。この感覚は上に立つ者しか解らないだろう。

 それでだ。むしろ憎しみや挫折感が和らいだ頃に、それは行動を起こした。僕は計算高いので失敗した時の事も考えた。若干ではあるが、まともな考える力が有った。どう言う事かと言うと男性の象徴である場所を切断し、切腹を図ったのだ!失敗した時は女性として生きようとも思っていたので、後は運命に任せた。男性の象徴部分(股間)は血管が多く、動脈もある。昔のサムライの切腹にも同様の事があった?らしい。

 前歴を調べると、「湯川正行」という名前だと言われている。同一人物だとすれば、ミリタリーショップ「日高屋」(千葉市)の代表取締役社長もしていた。ということは、性同一性障害の診断を受けて、改名したのではないかと思える。

 また、自殺未遂が07~08年。「はるな」の名前が上位に登場するのが08年。時期が符合する。やはり、この未遂の後に改名したのではないか。「失敗した時は女性として生きようとも思っていた」が、結果的に自殺は未遂となる。

 少なくともこの時点では女性として生きようとし、このときに改名を考えたのではないか。性同一性障害の診断を受けたものの、女性としてうまく生きられなかったのだろうか、パスポート上で「M(Male)」だ。ということは、戸籍上は男性に戻したということか。

 トランスジェンダーを自認して生きること自体が、その人の「生きづらさ」を解消するとは限らない。かえって、現実との折り合いを付けられず、自殺をしたり、自傷をしている人たちを取材したことがある。「湯川遥菜」も、昏睡強盗事件で逮捕された「声優のアイコ」もその一人だったのかもしれない。

 では「湯川遥菜」は「生きづらさ」の解消をどこに求めたのか。それは前世の記憶だ。ブログのプロフィール欄には「僕の前世の記憶、男装の麗人川島芳子の記憶と生まれ変わり」とある。「川島芳子」は清国の皇族の王女として生まれた。辛亥革命後に来日。17歳のときに自殺未遂した後、断髪して男装をする。女性を捨てる決意文書を書き、当時の新聞に掲載され、「男装の麗人」と称された。

 川島芳子は日本敗戦後の1945年10月、北京で中国国民党軍に逮捕された。国賊として死刑判決を受け、48年3月に銃殺刑となる。享年41歳10ヶ月。この年齢を超えたときに「湯川遥菜」は死を予期する。「前世の記憶」( http://ameblo.jp/yoshiko-kawashima/entry-11717190882.html )というタイトルのエントリーでは以下のように書かれている。

 生まれ変わりを見て分かる様に、日本が好きでずっと日本に係わり自分で選んで好きで日本人に生まれてきている。現世の僕はホント男装の麗人川島芳子のリベンジで声や性格、その他多くの類似点を持って生れてきた。ホント生き証人みたいだね

 つまり、前世が「男装の麗人」であり、その生まれ変わりで、リベンジということは「湯川遥菜」もそうした生き方を重ね合わせた。トランスジェンダーと自認するよりも、前世記憶を理由とすることのほうが、「湯川遥菜」も生きやすかったのかもしれない。しかし、前世が生きた年齢を超えると急に死を意識する。同じエントリーでこう書いている。

 自殺経験や危険な経験を数多く潜り抜けて生かされている今の僕は何か歴史に名前を残す大きな出来事が近い将来有るのかもしれない。そんな予感が最近強くしてきた。

 今回のシリアでの拘束を予期しているかのようだ。あるいは、前世の同じように逮捕されて処刑されるという道を自ら選んだとも捉えると、それはある意味で「自殺」ではないかと思えるのだ。

Written by 渋井哲也

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