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フェイスブックで発見!「子ども支援」プロジェクトを騙った詐欺犯を直撃した

TABLO / 2015年8月17日 18時0分

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 世の中の司法は性善説に則り動いている。そのため、実際はその様な扱いはされてはいないが裁判では容疑者に対して表向きは推定無罪の体で進められている。

 それは我々の生活に欠かせなくなったSNSの世界でも同様だ。最近筆者がひどい、と感じたのは子供支援を前面に出しているある男性である。仮にAとする。彼はフェイスブックで知り合った友達に自分の店の宣伝をしている。その宣伝の内容が余りにも酷い。この商品を買えば「子供の支援に繋がる」と書いてあるが、その子供支援の画像は全く関係の他人のブログから写真を無断引用していた。

 そして売っている商品画像までも他の通販サイトから転載だった。画像検索すれば、同じ商品がヒットするのですぐに分かる。つまり、Aのうたう「子供支援」を信じたユーザーが商品を注文すると、他の通販サイトで購入し、そこに自分の利益を載せて転売するというチープな詐欺なのだ。

 だから、Aから買うと、価格が他の通販サイトより数千円高くなる。そもそも無断転載の画像だらけの通販サイトが本当に子ども支援など行っているのか。そんな単純すぎる疑問を抱いたので、そのA氏に多くの質問をぶつけてみた。

 するとAは、
「NPOでも無いから、収支を報告する義務は無い」
「売れていないので関係は無い」
「自腹を切って、何故支援しなくてはいけないのか」等の言い訳めいた回答をした。

 収支を公開する義務はないが、「子ども支援」をアピールしているなら道義的な責務はあるはずだ。他にも様々な疑惑の言動を残し、筆者がより突っ込んだ質問をしても、あやふやな言い訳を繰り返し、最後は無言になった。

 また、Aが同じ商品をオークションサイトに掲載しているのを発見し、登録している居住地から、ボランティアを管轄する機関や該当する役所にも問い合わせをした。当然ながら、Aはボランティアはおろか、その様な登録や活動をしていないことが分かった。しかもAは、フェイスブックではアカウントを複数所有し、それらを使って卑猥な投稿を繰り返していた。そしてプロフィール写真は強面の顔だ。今まで色々な人に文句を付けられるのを避けていたのであろう。この男は今もまだ存在する。

 性善説で成り立つSNSには、このような人の良心に付け込もうとする輩が後を絶たない。企業PRや接客業等の宣伝などまだかわいい部類だ。ステマ以上の悪質さである。例えば「出会い系サイト」の詐欺アカウントには注意が必要だ。高いネット広告費を掛けるより、詐欺アカウントでピンポイントで男性に誘いを掛ける、この方が費用対効果が高いのだろう。ネット上に転がっている妙齢女性(クレームを恐れ、日本人ではなく台湾や韓国などの女性を使う)の画像を勝手に転載して、プロフィールをでっち上げ、ご丁寧に誘導するLINEのIDも掲載。連絡を寄越す場合は「フェイスブックで見たと一言添えて欲しい」と書いてある。

 この様な詐欺アカウントは数多く存在している。とくにフェイスブックは5000人まで友達を増やす事が出来る。それが上限に達すれば別のアカウントを持てばいいのだ。登録名はローマ字でも構わないし、偽名で登録する事も通報されるまで容易に出来る。とくにフェイスブックは「友達とのつながり」もあるためか、誰もが「性善説」によって他人とコミュニケーションを進めてしまう側面がある。くれぐれも注意してほしい。

Written by 西郷正興

Photo by Unsplash

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