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都議会自民党の苦悩「小池を叩くと叩かれる。共感したら村八分」

プレジデントオンライン / 2016年10月23日 6時15分

■完全に「野党化」した都議会自民党

東京都民の圧倒的な支持を得ている小池百合子都知事による「劇的」な都政改革で、都議会自民党は窮地に陥っている。

豊洲や五輪の問題で、小池知事が「転ぶ」のを待っていたものの、なかなか転ぶ気配がない。逆に、10月4日の代表質問で「知事の側こそブラックボックス」と自分たちを棚に上げた批判を繰り返す自民党の高木啓都議が、銀座のクラブや歌舞伎町の会員制高級キャバクラに政治資金で通っていることがわかるなど、坂道を転がり続けているのは都議会自民党の様相となった。

「都議会自民党の事務局には、都民からの抗議の電話が殺到しており、議員が小池知事への批判的な言動・態度をするたびに電話番担当者は連日弁明に追われている」(都議会自民党関係者)状態だという。それでも「知事の転び待ち戦略」を続ける都議会自民党は、豊洲や五輪問題について、談話も政策提言も一切なし。これは主要会派で唯一だ。

「今後も『議会軽視』『知事と議会は二元代表制』の2点で知事を追及していく」(前述の都議会自民党関係者)と話すが「代表質問やその答弁を見る限り、都議会自民党は知事によって完全に野党化し、反対に公明党、民進党、そして共産党までもが与党化しているのが今の都議会。都議会自民党に対する知事答弁が一番素っ気ないことでもそれは明らか。上からの指示があったのか、役所も徐々に都議会自民党とは距離を取り始めているようで心配だ」という。

しかし、都議会自民党の各議員は、マスコミのいない地元の熱心な支援者の前では強気の姿勢を崩していない。「小池がこちらに擦り寄ってきた」「小池とのツーショットポスターをつくってあげることになった」などと語り、存在感の演出に躍起となっているという。

小池陣営幹部は、「会派を割らない限り、現在も、今後も、知事と都議会自民党のツーショットポスターをつくることなどありえない」ということだが、その背景には以下のような実態がある。

■来年の都議選で「刺客を立てる」

「東京10区の補選で、ひどいことになっています。当初、若狭勝氏自身は都知事選で小池知事を応援した区議7名の処分を不服としていて、自民党の公認など要らないという立場だった。公示日前の事前調査では、若狭氏が無所属で出る場合、2位とはトリプルスコアでの圧勝でした。慌てた自民党は公募最終日になって、二階俊博幹事長が若狭氏に直接お願いをして、自民党公認として出馬することになった。

ところが、その自民党公認を契機に無党派層がみるみるうちに逃げていってしまった。都知事選で小池の地元選出であるにも関わらず、小池を裏切った堀宏道氏、柴崎幹男氏、山加朱美氏の3者による自民党の選挙カー応援は特に不評で、自民党色を消したい若狭選対は一刻も早く止めさせたがっていた。選挙の大勢には影響がありませんでしたが、自民党の応援をもらうことは、何の意味もないどころか、完全にマイナスです」(小池陣営幹部)

来年の都議会議員選挙が頭にチラつく都議会自民党各議員は、小池知事の支持を一刻も早く得たい一方で、小池支持を表明すると執行部から村八分のイジメにあう危険があり、まったく動きのとれない状態になってしまっている。

そんな都議会自民党にトドメを指すかのように、小池陣営幹部が語る。

「豊洲や五輪問題の意味不明なコスト増が問題になっているが、これらは石原慎太郎都政と都議会自民党が推進してきた。小池知事は徹底的に追及していく」

さらに、来年の都議会議員選挙では「刺客を立てて、利権の巣窟を一掃する」と断言する。

「都議会自民党の一部は、すでに知事側と接触をはじめて、支援を得たい意思を表明しているが、会派を割らない限り小池知事が手を差し伸べることは絶対にない」「それどころか、都議会自民党の会派を割らないのであれば、選挙区に対抗馬を必ず立てて、東京都から利権の巣窟を一掃する」「これまで東京都は、マスコミや都民の関心が薄かった。そのせいで都議会自民党はやりたい放題をしてきた。都議会自民党と小池知事の推薦する改革派の候補とどちらがいいかを都民に選んでいただく」

来年夏の都議会議員選挙。最終決戦の日が近づいてくる。

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