「35th青龍映画賞」作品性と興行成績に‘破格’を加えた個性のある授賞式
THE FACT JAPAN / 2014年12月18日 11時0分
韓国の代表的映画祭である大鐘賞映画祭と青龍映画賞がそれぞれ51度目と35度目の祝祭を終えた。先月行われた大鐘賞映画祭が、興行成績に焦点を当てた授賞式で終わった中、青龍映画賞は、作品性と興行成績を考慮した破格的な授賞で青龍ならではの公式を生み出した。
17日夜、ソウル・鍾路区にある世宗文化会館で、「第35回青龍映画賞」が開かれた。司会は俳優のユ・ジュンサン、女優のキム・ヘスが務めた。映画賞は、最優秀作品賞をはじめ、男女主演賞と男女助演賞、男女新人賞、監督賞、脚本賞、新人監督賞、脚本賞、技術賞、美術賞、音楽賞など18部門で授賞が行われた。
作品の中、「弁護人」がもっとも多くの賞を手にした。全10部門でノミネートされた「弁護人」は、最優秀作品賞と主演男優賞、助演女優賞、人気スター賞など4部門を受賞した。1千万人の観客を動員したこの映画は、‘作品性’を備えながら‘興行’にも成功して、今回の授賞式でたくさんの注目を集めた作品でもある。そして今年の青龍映画賞は、その二つを考慮した選択で「弁護人」に栄光を与えた。
一方、今年最高の観客数を記録し、韓国映画史の興行記録を塗り替えた「鳴梁」は、監督賞と最多観客賞を受賞した。「弁護人」が作品性を認められたなら、「鳴梁」は興行成績と監督の才量だけを評価したわけだ。前大鐘賞映画祭が「弁護人」と「鳴梁」のきっ抗した対決構図を作ったが、青龍映画賞は「弁護人」だけ手をあげた。それもそのはず」鳴梁」は、OST盗作と歴史歪曲など、複数の論議に包まれたことがあり、過去受賞にもノイズがあった。今回の映画祭に先立って行われた大鐘賞映画祭では、「弁護人」と「鳴梁」の対決となったが、青龍映画賞は「弁護人」の手を上げてくれた。それもそのはず「鳴梁」は、OSTの盗作疑惑と歴史歪曲など、複数の議論に巻き込まれ、大鐘賞での受賞に対して口論があった。
今年のカンヌ国際映画祭の監督週間に招待され、作品性を認められた「最後まで行く」、海外の有数の映画祭で多数の賞を受賞しながら好評を受けた「ハンコンジュ」もそれぞれ3つと2つの賞を手にした。「最後まで行く」は脚本賞をはじめ、助演男優賞、編集賞を受賞し、「ハンコンジュ」は新人監督賞と主演女優賞という大きな賞をとりそらえながら、もっとも輝いた作品となった。特にチョン・ウヒの場合「ハンコンジュ」で主演女優賞を獲得した。これは今年の青龍が選択した‘破格中の破格’である。そして破格ではあるが異変ではなかったという声だ。青龍映画賞が見せてくれた個性のある受賞者の選択がそのまま反映されたわけだ。
青龍映画賞はこれまで、主演女優賞部門に限ってはユニークな公式に続いた。過去になかったイメージ変身を試みた若手女優や商業映画より、規模が小さい映画で印象深い演技力を見せてくれた女優に賞を与えたこと。昨年にはハン・ヒョジュ(「監視者たち」)が、2012年にはイム・スジョン(「私の妻のすべて」)が受賞した。以前にもスエ、ソン・イェジン、イ・ナヨンなど、当時には破格だと呼ばれた女優たちが賞を手にした。
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