12月20日公開のディズニーのアニメ映画『ベイマックス』が大ヒットしている。『アナと雪の女王』をヒットさせたディズニーの最新作だけに、いやがおうにも関心は高い。
中でも、ネット上で盛り上がっているのが「予告編」との違いである。この映画を未見の人もいるため、詳しいストーリーは明かさないが、『ベイマックス』のホームページからかいつまんで説明すると、以下のような内容だ。
■舞台はサンフランソウキョウ
最愛の兄を失い心に深い傷を負った14歳のヒロの前に現れたのは、何があっても彼を守ろうとする一途なケア・ロボット、ベイマックスだった。日本とサンフランシスコからインスピレーションを得た架空都市サンフランソウキョウを舞台に、優しすぎるロボットと少年ヒロの感動のアドベンチャーが展開される――。
同映画の予告編も、上記のストーリーに沿った内容となっている。映画公開後の現在もネット上で視聴可能だ。主人公の少年とロボットのふれあいが強調される感動的な内容である。
ところが、映画を見た人の間では、映画と「予告編とは中身がまったく違う」という反応が目立つ。ヤフーのユーザーレビューでは平均4.35点(2014年12月30日時点)と高水準を維持しているので、内容に不満というわけではない。純粋に予告編との違いが問題視されているようだ。何しろ、映画をみると、悪と戦う戦隊ヒーローによる、激しい戦闘シーンが中心なのだ。
ちなみに、ネット上では、本家・米国版の予告編を見ることができる。こちらは、ベイマックスはケア・ロボットというよりも戦闘ロボ的であり、ヒロと友人たちによる戦隊ヒーロー映画ものの要素がより強くアピールされている。
日本の予告編にもこうした要素が少しだけ登場する。したがって映画と予告編の内容がまったく異なるということでもない。当然のことながら、予告編とは、わずか1~2分で、その映画を見たいと思わせる必要がある。時間が短いだけにポイントを絞る必要がある。そのため、米国では戦隊ヒーロー的な要素が強調され、日本では感動的な要素が強調されたということなのだろう。
なお、『ベイマックス』には着想の原点がある。米国マーベルコミックスの『Big Hero 6』がそれだ。マーベルコミックスは、スパイダーマンやアイアンマンなどヒーローもののコミックスを得意とする。『Big Hero 6』もこの系譜に連なっている。
コミックスと映画では、キャラクターの雰囲気はまったく異なる。コミックスはいかにもアメコミタッチだし、映画はどこまでもディズニー系のキャラクターだ。とはいえ、『ベイマックス』の原題も『Big Hero 6』である。制作サイドは、米国内では、映画とコミックスの関連性を隠す意図はまったくなかったわけだ。



