学研ホールディングスのグループ会社ベンドは2024年9月9日に、運営する「スキルアップ研究所」で調べた「転職のきっかけに関する実態調査」を発表した。
転職を意識...理由は人間関係や労働時間、業務内容
調査は転職がキャリア形成の重要な手段として広く認識されるようになり、ハードルも大幅に低下しているなか、実際の転職決断を左右する最も重要な要素や、転職後の満足度についての実態は、これまで十分に明らかにされていなかった。このため、スキルアップ研究所では転職経験者を対象とした転職のきっかけに関する包括的な調査を実施した。
調査では先ず、「1度目の転職を決意した時期はいつでしたか?」と質問した。すると、最多になったのは「新卒2~3年目」で40.5%、次いで「新卒4~5年目」が23.0%、「新卒1年目」が14.6%、「新卒6~7年目」が9.6%と続いた。若手が自身のキャリアパスを積極的に模索し、早い段階から将来の方向性を見定めようとしている考えがあるようだ。
続いて、転職のきっかけについて聞くと、「人間関係が悪化したから」が37.0%、「労働時間が多かったから」が31.9%、「仕事内容が自分に合っていない。つまらない。大変だから」が27.4%、「給料に満足していなかったから」が21.8%と続いた。
また、転職先を決定した決め手は何だったのか質問すると、1番目の理由で多かったのが、「勤務時間や休日休暇が自分の希望に合っていたから」、「仕事内容にやりがいを感じられそうだったから」、「経験やスキルが活かせるから」が並んだ。
2番目の理由を見ると、「仕事内容にやりがいを感じられそうだったから」、「勤務時間や休日休暇が自分の希望に合っていたから」、「経験やスキルが活かせるから」の順だった。
スキルアップ研究所の分析では、「この結果から、転職過程における転職者の優先事項の変化が見てとれる。当初は人間関係などの短期的な不満から転職を考え始めるケースが多いが、実際の選択においては長期的なキャリア視点が重視されていることが推測できる」としている。
最後に、「人生で一度は転職を経験しておいた方がいいと思いますか?」と聞くと、「はい」は67.4%、「いいえ」は0.6%、「どちらとも言えない」が32.0%だった。
なお、この調査は2024年8月9日~16日に、全国の転職経験者178人を対象にインターネット調査を行ったものだ。