LIFULL(ライフル)の運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」は2024年9月11日、「都県境の家賃が安い駅ランキング」を発表した。
今回は「東京都-神奈川県編」を取り上げる。
1位はJR東海道線「川崎駅」 品川の家賃相場と2万3000円の差
この調査は、次のような理由で行った。
LIFULL HOME'S発表のマーケットレポートによると、東京23区では12ヶ月連続で前年同月の掲載賃料を上回る上昇基調にあって、毎月の家賃を少しでも抑えることに関心が強まっているのではないか。そこで、家賃を抑えながら都内へのアクセスの良さの両立もできる、東京都と隣接する神奈川県、埼玉県、千葉県の間にある30以上の鉄道路線を調査した。
なお、調査の対象駅(都県境駅)は東京都と隣接する神奈川県、埼玉県、千葉県の各路線においてギリギリ都内に位置する「ギリ都内駅」と一駅で都内に行ける「ほぼ都内駅」を選んだ。
調査によると、「東京都-神奈川県」の1位はJR東海道線「川崎」(家賃相場8万6000円)となった。JR東海道線の都県境は、神奈川県川崎市中原区「川崎」と東京都港区「品川」(同10万9000円)にあり、家賃相場の差額は2万3000円となっている。
両駅の間隔は11分だが、年間の家賃の差は27.6万円にもなり、生活コストの面でメリットが大きい。
また、川崎-品川間には京浜東北・根岸線も通っている。京浜東北・根岸線の都県境は「川崎」と東京都大田区「蒲田」(同9万5000円)で、家賃相場の差額は「川崎」が9000円安い。
2位は湘南新宿ライン「武蔵小杉」(同8万8000円)だ。湘南新宿ラインの都県境は、神奈川県中原区「武蔵小杉」と東京都品川区「大崎」(同10万5000円)で、家賃相場の差額は1万7000円となった。
湘南新宿ラインのほか、JR埼京線やJR横須賀線など複数路線が利用できる利便性の高い駅で、加えて周辺には単身向けやファミリー向けのタワーマンションが多いことから、ショッピングセンターなども充実し生活利便性も高い街となっている。
3位はJR横浜線「古淵」(同5万8000円)だった。JR横浜線の都県境は、神奈川県相模原市南区「古淵」と東京都町田市「町田」(同7万2000円)で、家賃相場の差額は1万4000円となった。
「古淵」はスーパーやホームセンターなど、日常のお買い物に困ることはない街となっている。「古淵」から電車で約8分の「町田」はJR横浜線のほかに小田急小田原線も利用でき、駅周辺にはデパートや飲食店などが揃い生活利便性が高い。普段のお買い物は「古淵」周辺で、またお休みの日には「町田」へ出掛けるなどメリハリのある暮らしができる街といえるだろう。
家賃相場については、LIFULL HOME'Sに掲載された築40年以内、駅徒歩20分以内、専有面積15平方メートル以上40平方メートル未満の賃貸物件を対象に、2023年8月~2024年7月までの管理費を含む月額賃料から中央値を算出して家賃相場とした。