道後温泉再開祝し日本酒発売＝松山市〔地域〕

　道後温泉本館（松山市）が１１日に５年半ぶりに全館営業再開するのを祝し、地元酒造から記念の日本酒が発売される。商品には、道後温泉の新たな始まりへの思いが込められた。

　発売されるのは「ＮＩＫＩＴＡＴＳＵ　２０２４」。フルーティな香りに、甘みがある純米大吟醸酒。冷酒で飲むのが適しており、マダイのカルパッチョなど、酸味がある料理に合う。瓶には道後温泉本館から、シラサギが飛び立つ様子が描かれている。

　万葉集によると、額田王は道後温泉の船着き場を熟田津（にぎたつ）と詠んだ。同酒造が造る酒は「酒は濁らない」との意味から、仁喜多津（にきたつ）のブランドで売り出している。記念品は海外からの観光客に親しまれるようローマ字表記にした。水口皓介専務は「道後温泉への思いをはせながら飲んでもらいたい」と話した。　