原子力規制委員会の山中伸介委員長は5日、東京電力福島第1原発を訪問した。早ければ8月にも始まる、溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しに関連する設備などを視察した。視察後の取材に対し「取り出しに向けた準備は着実に進んでいる」と語った。
5日は原子炉建屋内で、デブリを採取するロボットアームなどを搬入する大型の搬入口やデブリの密閉容器などを確認。
4日にはロボットアームの試験を行っている同県楢葉町の施設を訪れ、試験の様子を視察した。
視察後の東電側との意見交換会では、構内で汚染水漏えいや停電事故などトラブルが続いている点に言及。東電に対し、「現場のマネジメントやコミュニケーションに十分注意を払ってほしい」と述べた。これに対し、小野明副社長は「事故の原因となるリスクの洗い出しと改善を継続していく」と応じた。
[時事通信社]