災害関連死を含め300人超が死亡した2018年7月の西日本豪雨で、最初の大雨特別警報から6年となった6日、岡山県倉敷市真備町地区や広島市などでは住民らが献花して犠牲者の冥福を祈った。
多くの犠牲者が出た真備町地区では災害から5年となる昨年まで市が追悼式を開催。その後、一定の年月が経過し、復興も進んだことから式は開かず、献花台を設置する形式に切り替えた。
同市真備支所では、伊東香織市長が会議室に設けられた献花台に向かって治水対策工事が終わったことを報告。「真備の安全度は大きく向上した。今まで以上に良い町になるよう頑張っていきたい」と述べ、白い花を供えて黙とうした。
同町内の自宅が大規模半壊の認定を受けた会社員武本智宏さん(47)は「生活は元通りになったが、空き地が点々としている状況で、まだ完全には復興しきっていない」と話した。
関連死を含め28人が亡くなった広島市内でも各地に献花台が設けられた。同市安佐北区の献花台では午前9時半すぎ、松井一実市長が訪れ、住民らが供えた花の横に静かに花を手向けた。
西日本豪雨では14府県で住民らが死亡。このうち岡山、広島、愛媛の3県では関連死も含め計281人に上った。
[時事通信社]