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「深く反省」、臨時会見で謝罪=「組織文化に問題」と指摘―酒井海幕長

時事通信 2024年7月12日 17時39分

 海上自衛隊で相次いだ不祥事を受けて交代する酒井良海上幕僚長は12日、臨時記者会見を開き「極めて重大な事案。深く反省し信頼回復に努める」と謝罪した。潜水艦修理に絡む川崎重工の接待疑惑にも触れ「誠に遺憾で厳正に対応する」と述べた。

 会見の冒頭、酒井氏は深々と頭を下げた。手当や飲食を巡って不正が繰り返された背景を問われ「個々の順法精神の欠如に加え、不正を見て見ぬふりをするような組織文化に問題がある」と指摘。「変革に取り組んできたが、まだまだ不十分だった」と唇をかんだ。

 特定秘密の不適切な管理については「漏えいの定義をしっかり部隊に浸透させられなかった」と振り返った。「法の趣旨から秘密を扱う人を最小限にしたが、艦艇勤務の実態に沿わなかった。人員要求などの努力を怠った結果、ひずみを生んだのは反省点だ」と悔やんだ。

 辞任に至った経緯の詳細は語らなかったが、「トップとしての責任は極めて重い」と会見中に言葉を詰まらせた酒井氏。「残る任期で再生の方向性を定め、後任に今後の海自のかじ取りを委ねたい」と話した。 

[時事通信社]

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