政府・与党は26日、首相官邸で政策懇談会を開き、2025年度予算の概算要求基準案について合意した。岸田文雄首相は、デフレからの完全脱却に向けて「日本経済を新たなステージへと移行させていく」と述べ、構造的な賃上げや少子化対策、防衛力強化などを重視すると表明した。政府は要求基準案を29日にも閣議了解する。
概算要求基準は、各省庁が8月末までに財務省へ予算を要求する際のルール。賃上げ促進を含めた成長分野に優先配分する「特別枠」を設けるほか、物価高対策などの重要施策には要求段階で金額を示さない「事項要求」を認めるため、歳出拡大に歯止めをかけるのが難しくなる可能性がある。
[時事通信社]