全国学力テストと併せて行われたアンケート調査では、児童生徒の学校外の勉強時間が減少傾向にあることが浮かんだ。一方、大多数が情報通信技術(ICT)を活用した学習に肯定的なことも分かり、文部科学省は「学力の低下は確認されておらず、短時間で質の高い学習ができるようになった可能性がある」としている。
アンケート調査によると、小中ともに学校外の勉強時間は2021年度以降は減っており、平日は「1時間以上2時間未満」と答えた割合が最も高く約3割だった。次いで多かったのは、小学は「30分以上1時間未満」、中学で「2時間以上3時間未満」だった。「全くしない」は小学5.3%、中学6.6%だった。
国の「GIGAスクール構想」により、児童生徒には情報端末が1台ずつ配備されている。ICT機器を活用した学習について、小中の9割超が「分からないことがあったとき、すぐ調べることができる」とした。「自分のペースで学習を進めることができる」「画像や動画、音声の活用で内容がよく分かる」も8割を超え、多くがメリットを感じていることが分かった。
一方、スマートフォンなどでSNSや動画を視聴する時間が「1日3時間以上」と回答したのは、小学20.5%、中学32.1%に上った。SNSなどに費やす時間が多いほど、学力テストの平均正答率が下がる傾向も確認された。
[時事通信社]