決勝で宿敵フランスに惜敗した柔道混合団体の日本。出場した選手とゆかりある恩師らは3日、「お疲れさまでした」と、完全アウェーの環境での健闘をねぎらった。
決勝戦が始まると、スタンドでは無数の三色旗が右に左に揺れ動き、会場中にフランス語で「頑張れ」を意味する「アレ!」コールが嵐のように響いた。今大会で金メダルを獲得した阿部一二三選手(26)は1階級上の相手に敗れ、銀メダルが確定すると、あふれる涙を抑えきれないでいた。
新添左季選手(28)は準決勝までに出場した2戦で得意の内股で一本を取るなどし、2勝を挙げた。日本で観戦した高校時代の恩師、白川美和さん(40)は「努力を見せてくれてありがとう、本当にお疲れさまでした」とたたえた。
白川さんによると、学生時代、新添選手はおとなしい性格だったといい、「内気な性格でも五輪の舞台に立って戦えることを証明してくれた」と感謝していた。
初戦のスペイン戦で代表戦に出場、勝利した高市未来選手(30)の夫賢悟さん(31)はパリで観戦。「調子が良さそうに見えた。代表戦で戦うことになり、さらにギアが上がったのだろう」と語った。
[時事通信社]