「無敵だ」「感動した」。レスリング女子５３キロ級、藤波朱理選手（２０）の勇姿を見守った同級生らは９日未明、金メダル獲得という快挙に歓喜の声を上げた。
藤波選手は現役の日体大３年生。横浜市内のキャンパスで行われたパブリックビューイング（ＰＶ）にはレスリング部員ら約６０人が応援に駆け付けた。
試合中は静かに見守っていたが、藤波選手が技を仕掛けるたびに「行け！」と歓声が上がった。金メダルが決まると応援用バルーンを打ち鳴らし、会場は歓喜の渦に包まれた。
最前列で応援したレスリング部の松本慎吾監督（４６）は「本当におめでとうと伝えたい。帰ってきたらメダルを掛けてほしい」と声を弾ませた。藤波選手と幼なじみという３年生の部員、弓矢健人さん（２１）は、中２以降無敗を誇る同期について「技の種類が多く、無敵だ。どうやったら負けるのか」と笑顔を見せた。
三重県四日市市にある母校の下野小学校では市民ら約３５０人が集まり、声援を送った。中学時代の同級生、太田優有さん（２０）は「今までの努力が報われて本当に感動した。帰ってきたら抱き締めてあげたい」と涙ながらに喜んだ。
［時事通信社］