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「ハリス、トランプいずれも分断へ」=米大統領選、二大政党を批判―リバタリアン党のオリバー候補

時事通信 2024年8月16日 15時14分

 11月の米大統領選に向け、個人の自由を重視する保守系小政党リバタリアン党から立候補しているチェイス・オリバー氏(39)が、ニューヨーク市内で時事通信のインタビューに応じた。民主党候補のハリス副大統領(59)と共和党候補のトランプ前大統領(78)について「自分たちの価値観を押し通そうとしている。いずれかが勝利しても分断は続く」と強調し、二大政党による政治支配を批判した。一問一答は次の通り。

 ―第3政党から大統領選に挑む理由は。

 二大政党の政治家は「自分たちに賛成か反対か」だけを迫る。政府は国民の「分裂」を代表している。私はある分野で保守的で、別の分野ではリベラルであって、こうした世界観を持つことができることを示したい。

 ―大統領選の最新の情勢をどう見るか。

 バイデン大統領(81)が選挙から撤退した事実が民主党支持者らを熱狂させている。民主党はこれまでハリス氏に見向きもしなかったのに、今では彼女は大物だというシナリオを進めようと全力を挙げている。女性からの支持は高まると思う。

 ―あなたは民主、共和の両候補は若者とつながりがないと主張している。

 トランプ氏は、年齢に関係なく平均的な米国人と関係を持っていない。政治家は短期的な利益しか考えていないが、私たちのようなミレニアル世代(1980年代初頭~90年代半ば生まれ)、Z世代(90年代後半~2010年代前半生まれ)は常に混乱と分裂の時代を生きてきた。50年後もここにいる可能性が高く、より良い将来のビジョンを見たい。世代間の隔絶はハリス氏にもある。

 ―今回の大統領選の歴史的意義をどう考えるか。

 トランプ氏が勝利すれば、共和党内ではトランプ氏に熱烈な支持者らの支配が一段と拡大し、副大統領候補のバンス上院議員らが引き継いでいく。民主党は次の候補者選びに頭を悩ませるだろう。

 ―ハリス氏が勝利したら?

 間違いなくこの国が大きく変わる可能性がある。彼女の政策は、まだ米国に受け入れられていない左寄りのものだ。大きな変化というのは良いだけでなく、悪い場合もある。そしてトランプ氏を4年後に指名する人はいないだろう。

 ―トランプ氏は敗北を受け入れるか。

 ハリス氏は地滑り的な勝利が必要になる。どうなるか見守るしかない。

 

 ◇チェイス・オリバー氏

 85年8月16日、米南部テネシー州生まれ。南部ジョージア州で育ち、レストラン業界で13年間働いた後、輸入海運業にも携わった。イラク戦争に対する反戦活動家として政治的キャリアをスタートさせ、10年、リバタリアン党に入党。20年、ジョージア州から下院議員に立候補、22年の上院選にも出馬した。24年5月、同党の大統領候補に選出された。(ニューヨーク時事)。 

[時事通信社]

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