【ワシントン時事】米民主党の全国大会が１９日、中西部イリノイ州シカゴで開幕する。２２日までの期間中、大統領候補に指名されたハリス副大統領（５９）や再選を断念したバイデン大統領（８１）が演説。１１月の大統領選に向け、世代交代した新体制下での新たな出発を印象付ける。会場周辺では政権の対イスラエル支援に抗議する大規模デモが計画され、混乱も予想されている。
ハリス氏は最終日の２２日、副大統領候補のウォルズ・ミネソタ州知事（６０）は２１日に、それぞれ指名受諾演説を行う見通し。ハリス氏はいまだ体系的に選挙公約を発表しておらず、どのような国家像や政策を打ち出すのかが注目される。
大会に先立ちハリス氏は１６日、南部ノースカロライナ州で経済政策に関して演説。「最優先課題はコスト引き下げだ」と述べ、物価高や子育て支援に焦点を当てる考えを示した。
米メディアによると、初日はバイデン氏が登壇。政権３年半の実績を誇示し、後進に道を譲った決断について語るとみられる。大会期間中、オバマ、クリントン両元大統領のほか、クリントン元国務長官やハリス氏の夫ダグラス・エムホフ氏も演壇に立ち、挙党態勢をアピールする。
バイデン氏は７月２１日、高齢批判の高まりを受けて選挙戦撤退を表明。後継にハリス氏を推した。党は通常全国大会で行う代議員投票を今月初旬に前倒しで行い、ハリス氏が大統領候補となることが決まった。
共和党は７月に党大会を開き、トランプ前大統領（７８）、バンス上院議員（４０）を正副大統領候補に指名した。
［時事通信社］