岡山市で２０２１年９月、当時６歳の次女を虐待し、その後死亡させたとして、逮捕監禁致死罪などに問われた母親の西田彩被告（３６）の裁判員裁判の初公判が２０日、岡山地裁（本村暁宏裁判長）であった。同被告は「自ら率先してやったわけではない」と起訴内容を一部否認した。
事件を巡っては、西田被告の交際相手船橋誠二受刑者（４１）も逮捕監禁致死などの罪に問われ、懲役１４年の実刑判決が確定している。
冒頭陳述で検察側は、次女真愛ちゃんに自らの言うことを聞かせるため、船橋受刑者の虐待を認識しながらあえて制止しなかったと指摘。弁護側は、実行行為をしておらず、船橋受刑者による虐待を容易にしたという点で、ほう助にとどまると主張した。
起訴状などによると、西田被告は２１年９月８～２５日、船橋受刑者と共謀し、岡山市内の西田被告の自宅で真愛ちゃんを鍋の上に長時間立たせ、口の中に指を押し込むなど暴行。さらに、同２５日、全身に布団を巻き付けて押し入れに放置し、２２年１月１２日に低酸素脳症で死亡させたとされる。
［時事通信社］