記名式スイカとパスモ、販売再開＝半導体の供給回復―ＪＲ東など

　ＪＲ東日本などは２０日、交通系ＩＣカード「Ｓｕｉｃａ（スイカ）」と私鉄系ＩＣカード「ＰＡＳＭＯ（パスモ）」の記名式カードについて、９月１日に販売を再開すると発表した。世界的な半導体不足の影響で昨年８月から販売を中止してきたが、供給量回復で一定の在庫を確保できる見通しとなったため。無記名式は販売中止を続ける。

　青森、岩手、秋田、山形各県のスイカ対象地域ではサービス開始直後だったため販売を続けてきた。９月１日以降は他地域と同様に記名式のみの販売とする。訪日客向けＩＣカード「ウェルカムスイカ」については、１人１枚に限り東京都内の主要駅などで購入できる。

　ＪＲ東によると、スイカの累計発行枚数は６月末時点で約１億５５７万枚。同社は「定期乗車券などの新規発売や紛失時の再発行サービス継続に必要な在庫の確保が難しくなった場合、再度発売を中止する可能性がある」と説明しており、スマートフォンのアプリで使える「モバイルスイカ」の利用を促していく方針だ。　