駐フィリピン日本大使に抗議＝中国、南シナ海問題で

　【北京時事】在フィリピン中国大使館は２９日、日本の遠藤和也駐比大使が南シナ海での中国の威圧的行動を批判したことを受け、「無責任な発言だ」と非難する報道官談話を発表した。抗議の外交文書を日本大使館に送ったという。

　南シナ海の南沙（英語名・スプラトリー）諸島では、フィリピンの排他的経済水域（ＥＥＺ）内のサビナ礁で今月に入り、領有権を主張する中国海警局船と比公船の小競り合いが相次いでいる。遠藤氏はＳＮＳに「緊張を高め、航行の自由を妨げる嫌がらせは容認できない」などとするコメントを投稿していた。

　報道官は談話で「日本大使は真実を無視し、事件が起きるたびに偉そうに根拠なく非難する」と主張。「南沙諸島は第２次世界大戦後、中国が日本の侵略者から取り戻したことを知らないのか」などと反発した。　