経済産業省が３０日発表した７月の鉱工業生産指数速報値（２０２０年＝１００、季節調整済み）は１０２．８と、前月比２．８％上昇した。上昇は２カ月ぶり。中国や台湾向けに半導体製造装置の受注が回復したほか、認証不正問題で落ち込んでいた自動車が持ち直した。生産の基調判断は「一進一退ながら弱含み」から「一進一退」に引き上げた。上方修正は２０２３年３月以来、１年４カ月ぶり。
生産は全１５業種のうち１４業種が上昇した。ノート型パソコンの受注増などで電気・情報通信機械工業が７．５％、半導体製造装置を含む生産用機械工業は７．０％、それぞれ上昇した。自動車工業は前月の８．９％のマイナスから１．９％のプラスに転じた。
７月の出荷は２．４％、在庫は０．４％上昇した。生産予測は８月が２．２％上昇、９月が３．３％低下を見込む。経産省は台風１０号による工場の稼働停止について「今後、生産の下押し要因になり得る」との見方を示した。
［時事通信社］