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北朝鮮に衣料品不正輸出=札幌市の男を書類送検―大阪府警

時事通信 2024年9月6日 11時39分

 北朝鮮IT技術者が国籍を偽って稼いだ外貨で、日本の衣料品を購入し北朝鮮に輸出したとして、大阪府警は6日、外為法違反(無承認輸出)容疑で、札幌市西区の無職の男(85)を書類送検した。起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。

 男は北朝鮮で水産加工会社を営んでいたことがあり、「北と貿易が再開した時のための関係維持が目的だった」と話しているという。

 送検容疑は、北朝鮮の貿易業者から依頼を受け、2019年12月上旬、経済産業相の許可を得ずに、日本の有名ブランドの下着などの衣料品約200点(40万円相当)を、国際スピード郵便を使い、中国経由で北朝鮮に輸出した疑い。

 衣料品購入などの原資は、北朝鮮のIT技術者が大阪府在住のモンゴル人女性に成り済まし、海外企業のソフトウエア開発業務を受注して稼いだ外貨とみられる。府警はIT技術者がこの女性に成り済ました経緯などについて詳しく調べる。

 男は17年ごろから40~50回不正輸出していたとみられ、中国在住の協力者に衣料品を発送し、協力者が北朝鮮に持ち込んでいたという。

 北朝鮮のIT技術者を巡っては、国籍や身分を偽って業務を受注し、不正に得た収入を核・ミサイル開発の資金源に充てている恐れがあるとして、警察庁などが、企業や業界団体に注意喚起している。 

[時事通信社]

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