【ロンドン時事】英スコットランド自治政府元首相のアレックス・サモンド氏が１２日、訪問先の北マケドニアで死去した。現地で講演後に体調が急変したという。６９歳だった。ＢＢＣ放送などが報じた。
スコットランドのリンリスゴー生まれ。セントアンドルーズ大に在学中、英国からの独立を掲げる地域政党スコットランド民族党（ＳＮＰ）に入党。１９８７年に英下院議員に初当選し、９０～２０００年にＳＮＰ党首としてスコットランドの独立運動を主導した。
再び党首となって臨んだ０７年のスコットランド議会選でＳＮＰを第１党に導き、自身は自治政府首相に就任。さらに１１年の議会選では単独過半数を獲得する躍進を遂げ、独立の是非を問う住民投票の実施を英政府に認めさせた。しかし１４年の住民投票は反対多数で否決され、党首と首相を辞任した。
複数の女性に対する性的暴行などの容疑で１９年に逮捕、起訴されたが、裁判ですべて無罪となった。その後、新党「アルバ」（地元ゲール語でスコットランドの意味）を立ち上げ、党首として再び政治の舞台に戻ったものの、選挙では十分な支持を得られなかった。
［時事通信社］