横浜市青葉区の住宅で住人の後藤寛治さん（７５）が手足を縛られ死亡しているのが見つかった事件で、神奈川県警は１９日、強盗殺人容疑で、千葉県印西市木下、自称個人事業主、宝田真月容疑者（２２）を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めている。
この事件では初の逮捕者。県警は、宝田容疑者を含む３人が実行役だったとみて、首都圏を中心に発生している連続強盗事件との関連を調べる。
逮捕容疑は１５日ごろ、後藤さん宅に侵入し、暴行を加えて殺害し、現金約２０万円を奪った疑い。
県警によると、宝田容疑者は「車を運転して現場近くまで行った。自分を含め３人が事件に関わった」という趣旨の供述をしている。指示役とは、秘匿性の高い通信アプリを使って、連絡を取り合っていたとみられる。
現場からは現金約２０万円のほか、ネックレスなど数点（計３０万円相当）もなくなっているという。
後藤さんは１６日午前、青葉区鉄町の自宅脱衣所で、手足を縛られた上、粘着テープで口をふさがれた状態で発見された。上半身を中心に鈍器や拳で殴られたような傷が複数あり、骨折も確認された。死因は全身打撲による失血死だった。室内から複数の土足跡も見つかった。
一方、千葉県市川市の住宅で１７日未明、車や携帯電話が奪われ住人女性が連れ去られた事件で、県警に監禁容疑で逮捕された藤井柊容疑者（２６）の指紋が、後藤さんの顔に付着した粘着テープから見つかったことがこれまでに分かっている。神奈川県警は同容疑者が横浜市の事件に関わったとみている。
［時事通信社］