ノーベル平和賞受賞が決定した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は28日、「被爆者一人ひとりの働きが高く評価された。重く受け止め、若い世代への継承を願いつつ、一層頑張ることを誓う」とする声明を公表した。
また、12月10日にノルウェーの首都オスロで開かれる授賞式では、田中熙巳代表委員(92)がスピーチすることになった。同国ノーベル賞委員会がウェブサイトで明らかにした。
声明では、共に運動を進めてきた「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が2017年に受賞して以降、自分たちが受賞する期待はほとんどなかったとした。そうした中での決定に「耳を疑った。運動の根幹が理解されていることに感動した。亡くなった多くの先達と喜びを共にしたい」と記した。
ノーベル賞委員会の授賞理由については、被爆者が「同じ苦しみを誰にも味わわせてはならない」と一貫して核兵器廃絶を求め、苦しい体験の証言を通じ訴え続けてきたことが評価されたと言及した。
[時事通信社]