天皇、皇后両陛下主催の秋の園遊会が30日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた。陸上女子やり投げの北口榛花選手らパリ五輪・パラリンピックの金メダリストを含む約1400人が出席。両陛下は長女愛子さまら皇族方と共に、にこやかに声を掛けて回られた。
「『何とか妹の分まで金メダルを取らないと』という思いで頑張りました」と話す柔道男子66キロ級の阿部一二三選手に、天皇陛下は「妹さんとご一緒に切磋琢磨(せっさたくま)してこられたんですね」とねぎらった。
北口選手の記録を「65メートル」と確認する陛下に、北口選手が「(園遊会会場の)池は越えられるかなと思います」と話し、笑いが起こる一幕もあった。
スケートボードの吉沢恋、堀米雄斗両選手に対し、皇后さまが子どもの頃にスケートボードで滑ったことがあると明かすと、吉沢選手は驚き、「一緒に滑れますね」と応じた。
東日本大震災で被災した福島県浪江町の復興を手掛ける建築家の隈研吾さんに、皇后さまは「いい街ができるといいですね」と話した。
宮内庁は今回から、配偶者の名札にも氏名を記載する運用に変更。招待者には、6年ぶりに同庁御料牧場産のジンギスカンなどが振る舞われた。
[時事通信社]