金融庁は31日、国債先物取引で相場操縦を行ったとして、野村証券に対し金融商品取引法に基づき2176万円の課徴金を納付するよう命じたと発表した。命令は30日付で、同社は31日に納付した。売買する意思がないのに大量の注文を出す「見せ玉」という手口で価格を不正に操作しており、証券取引等監視委員会が9月25日、課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告していた。
命令では、野村証のトレーダーが2021年3月9日、大阪取引所上場の長期国債先物について、第三者の売買を誘い出す目的で大量の売り注文や買い注文を出して相場を操縦したと認定された。財務省も同社に対し、「国債市場特別参加者」に与えられる特別資格を1カ月間停止している。
[時事通信社]