日銀による利上げ継続方針の表明を受け、東京外国為替市場では31日、円相場が1ドル=152円台前半に急伸、1円以上円高が進んだ。東京株式市場では円高を嫌気して株が売られ、日経平均株価は一時400円超下落した。
日銀は同日の金融政策決定会合で、政策金利を据え置く一方、利上げ路線は堅持した。発表後、円相場は152円台後半に上昇。その後の記者会見で、植田和男日銀総裁が追加利上げの判断について「『時間的余裕を持って見ていく』という表現は不要になるのではないか」と発言すると、円買い・ドル売りが加速した。
市場では「12月会合での追加利上げの可能性が残されたことで、円を買う動きが強まった」(銀行系証券)との声が聞かれた。午後5時現在は152円22~22銭と前日比1円11銭の円高・ドル安。
東京株式市場では円高に加え、前日までの3日間で日経平均が1300円超上昇した反動による利食い売りなどが株価を下押しした。終値は前日比196円14銭安の3万9081円25銭。
[時事通信社]