坂井学国家公安委員長は31日、時事通信などのインタビューに応じ、首都圏で相次ぐ強盗などを踏まえ、匿名・流動型犯罪グループの壊滅に向けて取り締まりを推進すると述べた。主なやりとりは次の通り。
―「闇バイト」や相次ぐ強盗被害の対策は。
これまで匿名・流動型犯罪グループの取り締まりやSNS上の闇バイト情報の削除などを推進してきた。一連の事案を受け、犯罪に加担しようとする者などへの呼び掛けや警戒活動を強化している。犯罪グループの取り締まりに必要な警察官を増員し、資機材の高度化を進めたい。地域安全活動も一層活性化させる。
―匿名・流動型犯罪グループへの対応は。
特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺、強盗事件などグループによる犯罪が国民に不安を与えている。部門横断的な実態解明を強化し、犯罪組織の弱体化、壊滅に向けた戦略的な取り締まりを推進するよう指導する。
―要人警護について。衆院選での警護をどう見る。
安倍晋三元首相銃撃事件などを受け警護の抜本的強化を行い、警護対象者と聴衆の安全を確保する取り組みを進めてきた。衆院選では必要な態勢を構築し組織の総合力を発揮した。大きな事故、事件なしに乗り越えた経験を踏まえ、警護の在り方について不断の見直しを行う。
―2025年大阪・関西万博について。
テロや違法行為、雑踏事故などの未然防止、会場周辺の安全かつ円滑な交通環境の確保を推進する。
[時事通信社]