【ニューヨーク時事】米航空機大手ボーイングは31日、4年間で38%の賃上げを柱とした新たな労働協約の締結を巡り、労働組合と暫定合意したと発表した。9月中旬以降のストライキで機体生産が停滞し、経営が一段と悪化。労組執行部はスト終結に向け、11月4日の投票で協約に賛成するよう組合員に呼び掛けた。
40%の賃上げを求める組合員はこれまで、協約を2度否決。物価高を十分に反映していないとして、10月下旬には35%の賃上げの受け入れを拒否していた。
経営側が今回示した協約には賃上げに加え、一時金1万2000ドル(約180万円)の支給を盛り込んだ。一時金は前回提案から7割増やし、組合側に譲歩した。労組は声明で「勝利宣言をする時だ。これ以上ストを続けるよう求めるのは正しくない」と強調した。
[時事通信社]