【ロンドン時事】７月の英総選挙で下野した保守党の党首選の結果が２日発表され、ナイジェリア系黒人女性ベーデノック前ビジネス貿易相（４４）が対立候補のジェンリック元移民担当閣外相（４２）に勝利した。報道によると、英国で黒人女性が主要政党党首となるのは初めて。
べーデノック氏は党内右派で、「保守的な価値観」の擁護を主張し、サッチャー元首相になぞらえられることもしばしば。新党首の下、保守党の一層の右傾化は必至だ。
不祥事や失政、党内対立による混乱などで国民の批判を浴びた保守党は、総選挙で議席を大幅に失い、１４年ぶりに労働党に政権を奪われた。党の再建と支持回復という困難な任務を背負うべーデノック氏は当選後の演説で「われわれは過ちを犯した」と認めた上で、党再生に向け前進する時だと強調。次期総選挙に向けて「明確なプラン」を示す必要があり、「そのための仕事に取りかかる時が来た」と結束を呼び掛けた。
［時事通信社］