東北電力は3日、再稼働した女川原発2号機(宮城県)の原子炉を停止すると発表した。原子炉内に計器を搬入する作業中にトラブルがあったため。放射性物質の漏えいはないという。
東北電によると、3日午前、原子炉内の状況を調べる「中性子検出器」の補助計器を電動で出し入れすることができなくなった。計器本体や出し入れする装置などに何らかの問題があるとみて原因究明を進める。同日は電動装置の状態を確認しようとしていたという。
東北電は同日夜から4日にかけ、原子炉内に核分裂反応を抑える制御棒を入れ、炉を停止させる作業を開始。冷温停止させた上で、不具合が生じた原因を調査する。調査期間は未定。
同社の担当者は報道陣の取材に「何か気になることや不具合があれば、立ち止まって慎重に進めていく」と話した。
女川原発は、事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)で、2号機は先月29日、約13年ぶりに再稼働。今月3日にも発送電を再開し、12月25日の営業運転開始を目指していた。
[時事通信社]