JR東海は4日、リニア中央新幹線の始発駅となる品川駅(東京都港区)の近隣住民向けの工事現場見学ツアーを公開した。現場は東海道新幹線品川駅の真下にあり、参加者は拡張現実(AR)技術を活用したリニアの走行動画をタブレット端末で見るなどしていた。
リニアは地下約40メートルを走行する計画。現在は地下約13メートルまで掘られており、東海道新幹線のレールの支えが鉄製の桁に変更されているため、新幹線が大きな音を立てて駅を発着する様子も真下から観察できる。
ツアーに参加した品川区の八ツ山町会副会長を務める荒井義之さん(59)は「まだまだ先は長い」と感じたといい、開業に伴う再開発を念頭に「大きく町が動くのは楽しみだ」と期待を込めた。
近隣住民への工事現場公開は初めてで、今月2日からの3日間で計43人が参加。ツアーの担当者は「地元の方々の期待に応えられるよう、一日も早い開業を目指したい」と話した。
[時事通信社]