【ワシントン時事】米大統領選投票前日の4日、民主党のハリス副大統領(60)と共和党のトランプ前大統領(78)はそれぞれ激戦州を精力的に回り、最後の訴えを行った。7月にバイデン大統領の再選断念で民主候補がハリス氏に交代し、トランプ氏が2度の暗殺未遂に遭うという異常事態が続いた大統領選。およそ100日間の短期決戦に対して有権者が5日、審判を下す。
ハリス氏は最重視する激戦の東部ペンシルベニア州に終日張り付き、主要都市を回った。同州アレンタウンの集会で「流れは私たちの側にある」と強調。「恐怖と分断に駆り立てられた政治に終止符を打つ機会だ。米国は新たなスタートを切る準備ができている」と訴え、世代交代を印象付けた。
ハリス氏は終盤戦にトランプ氏への批判を先鋭化させたが、最終日は同氏には触れず、参戦当初に強調した明るく前向きなメッセージに回帰。中産階級の底上げを約束し、「全国民の大統領になる」と誓った。
一方、トランプ氏は南部ノースカロライナ、ペンシルベニア、中西部ミシガンの激戦3州をはしご。ノースカロライナ州ローリーの演説で、「米史上最も偉大な4年間は目前だ。共に愛する国を取り戻そう」と訴えた。
[時事通信社]