【ワシントン時事】米大統領選で勝利したトランプ前大統領(78)は6日、各国首脳と次々と電話会談を行った。米CNNテレビ(電子版)によれば、中国の習近平国家主席が祝意を伝達。ウクライナのゼレンスキー大統領とは、対話を維持し協力していくことで合意したという。
トランプ氏と電話会談したのは習氏、ゼレンスキー氏のほか、インドのモディ首相、スターマー英首相、フランスのマクロン大統領、ハンガリーのオルバン首相ら。トランプ氏にいち早く祝意を伝えることで、トランプ政権2期目に備えて良好な関係を築く思惑があるとみられる。
ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)で、トランプ氏に「歴史に残る地滑り的勝利に祝意を伝えた」と表明した。トランプ氏はロシアのウクライナ侵攻について、来年1月の就任前に「決着をつける」と豪語しているが、ウクライナ側はロシアとの交渉で譲歩を迫られる可能性があると警戒を強めている。
一方、トランプ氏は中国からの輸入品に高関税を課す方針を示している。中国国営新華社通信によれば、習氏は電話会談で「安定的かつ健全な中米関係は両国共通の利益だ」と述べ、米側との意思疎通を強化する意向を示した。新型コロナウイルス禍などで悪化したトランプ氏との関係再構築を目指しているとみられる。
モディ氏は会談後、科学技術、防衛、エネルギー、宇宙といった分野を挙げ「印米関係をさらに強化するため、再び緊密に協力することを楽しみにしている」とXに投稿した。トランプ氏はインドは「真の友人」だと応じたという。両氏はトランプ政権1期目で緊密な関係を築いていた。
[時事通信社]