「ルフィ」と名乗る指示役らによる広域強盗のうち、1都3県の計6事件に関与したとして強盗致死罪などに問われた実行役永田陸人被告(23)の裁判員裁判の判決が7日、東京地裁立川支部であった。菅原暁裁判長は「拷問とも言うべき残忍な犯行だ」として求刑通り無期懲役を言い渡した。
菅原裁判長は、永田被告が実行役のリーダー格を務め、現場で指示するなどの役割を担ったと指摘。東京都狛江市の強盗致死事件では別の実行役にバールで高齢女性を殴らせた上、自身も暴行を加えており、「被告の責任は際立って重いと言える」と非難した。
判決言い渡し後、菅原裁判長は「償いとして何ができるか、刑に服している間、ずっと考えてほしい」と説諭。永田被告は袖口で目元を拭った。
判決によると、永田被告は東京、千葉、神奈川、広島の4都県で2022年11月~23年1月に発生した計6事件に関与。同月19日、他の実行役らと共謀し、狛江市の女性=当時(90)=に暴行して死亡させ、高級腕時計など4点(計約59万円相当)を奪うなどした。
狛江の事件では今年9月、強盗致死罪などに問われた実行役の中西一晟被告(21)に懲役23年の判決が出され、弁護側が控訴した。指示役として、特殊詐欺グループのリーダー格、渡辺優樹被告(40)ら3人も同罪などで起訴されている。
[時事通信社]