東京地下鉄(東京メトロ)が7日発表した2024年9月中間連結決算は、純利益が前年同期比26.6%増の306億9900万円となった。コロナ禍後の経済活動回復を背景に、旅客運輸収入が増加したことなどが寄与した。
10月23日の東証プライム市場上場後初めての決算発表。売上高に当たる営業収益は5.5%増の2023億円、営業利益は23.9%増の500億6000万円だった。
旅客運輸収入は、コロナが本格的に流行する直前の19年度の9割超に回復。テレワークからオフィス回帰が進み、訪日客需要が旺盛だったことも増収につながった。不動産や流通・広告事業なども好調だった。
25年3月期の連結営業収益は前期比4.7%増の4075億円、純利益は13.1%増の523億円と予想している。
山村明義社長は記者会見で、決算内容について「ある程度手応えのあるものになった」と強調。同社は有楽町線(豊洲―住吉間)、南北線(品川―白金高輪間)の延伸工事に着手、30年代半ばの開業を目指しており、「鉄道の需要拡大とともに、不動産を中心にシナジー効果を発揮していきたい」と語った。
[時事通信社]