特別国会が召集された11日、先月の衆院選で初当選を果たした新人議員らが初登院した。「票に応えたい」「責任を実感している」。異例の「少数与党」となった国会に向け、おのおのが新たな決意を胸に歩を進めた。
午前8時に国会の正門が開くと、当選証書を片手に待ち構えていた約20人が一礼して足を踏み入れた。一番乗りは、「先陣を切って国民のために頑張っていきたい」と前日の午後11時から並んでいたという阿部圭史氏=維新、比例近畿。「託していただいた票の思いにしっかり応えていきたい」と意気込んだ。
最年少となる25歳の大空幸星氏=自民、比例東京=は「1年生でも、間違っていると思うことや地域からの厳しい声は国会の中で申し上げていく」と真剣な表情。「同世代の生の声を同僚議員と手を取り合って届ける」と語った。
裏金問題で比例重複を認められなかった自民党の前職を破った青森3区の岡田華子氏=立民=は「初心を忘れずにいたい」と気を引き締めた。「3歳と7歳の息子の子育てと両立し、若い女性が政治に興味を持てるような雰囲気づくりに貢献したい」と笑顔を見せた。
躍進した国民民主党の新人、石井智恵氏は、愛媛1区で敗れたが比例四国ブロックで復活した。オレンジと青のスカーフを巻いて登院し、議事堂を前に「この大きさに責任の重さを感じている」と緊張した面持ちだった。
国政政党となった日本保守党の共同代表、河村たかし氏=愛知1区=は約15年ぶりの衆院議員復帰。「総理を狙う、76歳。アゲイン」「庶民革命。まあ楽しみにしててちょうだい」と独特の言い回しを披露した。
元タレントの森下千里氏=自民、比例東北=は「(党の情勢が)厳しいのは承知している」と緊張気味。「女性がしっかり活躍できる社会を目指す」と硬い表情で語った。
裏金問題で自民党を離党し、無所属で参院からのくら替え当選を果たした世耕弘成氏=和歌山2区=は「心機一転、新しい気持ちで幅広い政策にしっかり取り組んでいきたい」と決意を述べた。
[時事通信社]