【ワシントン時事】トランプ次期米大統領は10日、新政権の最優先課題に位置付ける国境管理や不法移民送還計画の包括的責任者として、第1次政権で移民税関捜査局(ICE)局長代理を務めたトム・ホーマン氏を任命するとSNSで発表した。一方、女性で気鋭の共和党「トランプ派」として知られるエリス・ステファニク下院議員を国連大使に充てる考えも米メディアに明らかにした。
トランプ氏はホーマン氏について「国境警備と管理で彼以上に優れた人物はいない」と述べた。ホーマン氏の役職は不明だが、「ボーダー・ツァー(国境の皇帝)」と呼び、カナダやメキシコとの南北国境管理、海上・航空保安任務を所掌させるとしている。不法移民の母国への大規模送還は、コストや手続きの面で実現できるか不透明で、大きな混乱が予想されている。
ステファニク氏に関して、トランプ氏はニューヨーク・ポスト紙に「タフで賢い米国第一の闘士だ」と強調。トランプ氏が公表した新政権の高官人事は、女性初の大統領首席補佐官に登用されるスーザン・ワイルズ氏と合わせて計3人となった。
[時事通信社]