【ワシントン時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)は12日、トランプ次期大統領が米軍幹部を粛清するための委員会を新設する大統領令を検討していると報じた。意に沿わない軍幹部を解任しやすくする狙いがあるとみられ、政治的中立が求められる軍の私物化につながるとの懸念も広がっている。
大統領は米軍の最高司令官。報道によると、大統領令の草案は退役軍人で構成する委員会を新たに設置し、「不適格」と判断した幹部の解任を勧告する権限を与える計画だ。
特に粛清の可能性が高いとされるのは、制服組トップのブラウン統合参謀本部議長だ。黒人として米史上2人目の同職に就き、反差別運動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切)」に理解を示す発言をしたことで知られる。
[時事通信社]