中部電力は13日、浜岡原発(静岡県御前崎市)の防潮堤の高さを現在の22メートルから6メートルかさ上げし、28メートルにすると発表した。同社の林欣吾社長が同日の原子力規制委員会の会合で表明した。再稼働に向けた規制委の審査で、想定される最大津波高さを25.2メートルに修正したことによる措置。工事の完了時期や費用は未定という。
中部電は2014~15年、浜岡原発3、4号機の審査を申請。防潮堤は当初の高さ18メートルから4メートルかさ上げする工事を経て16年に完成した。
今年10月の審査会合で、想定していた最大津波高さをこれまでの22.7メートルから25.2メートルに修正し、規制委から大筋で了承を得ていた。
中部電によると、工事は既設の防潮堤上部の4メートル分を取り除き、新たに10メートル分を上乗せする。原発敷地内が津波によって浸水しないよう、防潮堤の構造強化や周辺地盤の改良も実施する。
林社長は「潮位の変化や不確定要素を考慮した。地盤の強化も合わせて波力や地震に耐えられる水準にしたい」と述べた。
[時事通信社]