ロシア下院は12日、少子化対策として、自分の意思で子供を持たない生き方「チャイルドフリー」の宣伝を禁じる法案を第3読会(3段階審議の3番目)で可決した。ウクライナ侵攻を続ける中、敵の「後ろ盾」欧米の価値観に反発する保守派が勢いづいていることが背景にある。
法案は上院で承認後、プーチン大統領の署名で成立する見通し。インターネットなどを通じてこうした価値観を肯定することを問題視しており、法人で罰金最高500万ルーブル(約790万円)が科される。
ただ、ロシア正教会の修道士・女は独身を貫く決まりがあり、子供を持たない生き方として重なる。法案では、伝統的な価値観に基づく修道院生活はチャイルドフリーではないとして除外。「犯罪ではない」と明記し、特別扱いした。
[時事通信社]