【ロンドン時事】世界貿易機関(WTO)は13日、20カ国・地域(G20)が導入している輸入制限措置で、世界の輸入総額の9.4%に相当する2兆3280億ドル(約360兆円)の貿易が影響を受けたとする報告書を発表した。トランプ次期米大統領の保護主義的な貿易政策への懸念が高まる中、規制が貿易自由化の足かせとなり、世界経済の悪化を招きかねないとしている。
WTOは、内向きで一方的な貿易政策の事例が増えていると指摘。オコンジョイウェアラ事務局長は規制増加の傾向を「懸念すべき事態」とした上で、世界経済に不確実性をもたらしていると警告。G20各国に対し、新たな輸入制限の実施を控えるよう呼び掛けた。
[時事通信社]