【ニューヨーク時事】国連総会第3委員会(人権)は13日、日本とブラジルが共同提出したボランティア活動の強化を目指す決議案を議場の総意で採択した。98カ国が強い賛意を示す共同提案国に加わった。
決議案は年齢や性別、障害の有無に関係なく、全ての人々のボランティアへの参加を奨励。加盟国に対し、参加を促進するための措置を取るよう促した。御巫智洋国連次席大使は演説で「自然災害や気候変動などの課題に直面する中、ボランティア活動はこれまで以上に重要だ」と述べ、意義を強調した。年内に総会本会議で正式に採択される見通し。
国連のボランティア活動を巡っては1993年、カンボジアで選挙監視員の中田厚仁さん=当時(25)=が何者かに殺害される事件が発生。これをきっかけに2001年が「ボランティア国際年」に制定され、日本政府は3年に1度、ボランティアに関する決議案を提出している。
[時事通信社]